『中国共産党中央弁公庁及び国務院弁公庁による市場参入制度の改善に関する意見』
2018年以来、中国は市場参入ネガティヴリスト制度を全面的に施行し始めた。市場参入ネガティヴリスト制度は内資を制限しつつ、外資を制限する。したがって、外国投資家にとって、市場参入は「市場参入ネガティヴリスト」及び「外商投資参入特別管理措置(ネガティヴリスト)」により制限される。公平・開放・透明な市場参入規則を確立し、中国は漸次に市場参入システムを構築した。「市場参入ネガティヴリスト」に対する継続的な修正によって、リストされる事項は大幅に削減され、「全国統一リスト」による管理モデルも確立された。
しかしながら、経済の発展によって、「市場参入ネガティヴリスト」の修正も議題となっている。市場化改革をさらに推進し、ビジネス環境を最適化するために、「市場参入ネガティヴリスト」の改訂に備えて、2024年8月21日に、中国共産党中央弁公庁及び国務院弁公庁は、「中国共産党中央弁公庁 国務院弁公庁による市場参入制度の改善に関する意見」を公布した。主な内容は次の通りである。
■市場参入ネガティヴリスト管理モデルの完備:定期的にネガティヴリストを更新・最適化し、リストの透明性及び正確性を保証する。
■市場参入規則を科学的に確定すること:市場参入規則が科学的かつ公正であるべきことを強調し、すべての市場主体に平等に対応し、公平な競争を確保する。
■市場参入禁止及び参入許可事項に関する合理的な設定:国家安全を危害するなどの分野への市場参入を明確に禁止し、参入許可のプロセスを最適化する。
■市場参入管理措置の調整手続きの明確化:標準化的な市場参入管理調整メカニズムを構築し、政策の予見性及び安定性を強化する。
■内外資参入政策の協同と連動の強化:内外資参入政策を同時に調整し、国民待遇の原則を堅持する。
■サービス業の参入制限を有序に緩和すること:サービス業への不合理な参入制限を取り消す。
■新業態・新分野への市場参入の環境の最適化:深海・宇宙・航空などの新しい分野に注目し、市場環境改善の方策を策定し、参入効率を高める。
■市場参入に関連する政策サポートシステムの改善:財政、金融、投資、人材などの政策を含め、市場参入制度の実施を支援する。